【10分でわかる!!】TPP11 後から来た巨大な波!?

【10分でわかる!!】TPP11  後から来た巨大な波!?

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 TPP11は日本含めた11カ国間のメガFTAです。TPP11で日本は初めてカナダとニュージーランドとEPAを締結しました。それ以外の国とは既に日本は別のEPAを締結しているので、どれを使ったら一番関税率が低いか是非比較して下さい。TPP11の関税撤廃率は高いので、TPP11を適用した方がいいケースが多いと見込まれます。

 下記はHSコード1208.90.00について日本とベトナム間で締結されている3つのEPAの譲許表(スケジュール)の比較表ですが、2020年12月末までは日ASEAN EPAがもっとも関税率が低く6%ですが、2021年1月からはTPP11がゼロになります。従って、今まで通り日ASEAN EPAを利用していると、2021年1月〜3月の3ヶ月間では6%損し、その後1年間は4%、次は2%と関税を取られるので、TPP11を適用した場合より払い過ぎることになります。結局、日本ASEAN EPAでは2023年4月からゼロになるので、2年+3ヶ月無駄に関税を払うことになります。

出典:ジェトロ TPP11解説書

TPP11の加盟国

TPP11の加盟国は、カナダ、メキシコ、ペルー、チリ、ベトナム、ブルネイ、マレーシア、シンガポール、ニュージーランド、日本です。

日本はTPP11で初めてカナダとニュージーランドとEPAを締結しました。

TPP11の経済規模

 TPP11加盟国は世界のGDP(2017年)の12%を占め、うち日本は6%を占めています。なお離脱した米国は24%になります。現時点では日EU EPAよりは規模が小さい(EUのGDPは全体の22%)ですが、TPP11にはベトナムを筆頭に今後発展する国々も多く含まれているためさらなる経済成長によるGDP拡大が期待できます。

TPPのインパクト

TPP11によって新たに締結されたEPAのマトリックス

 下図の通り、日本以外にも多くの新規EPAがTPP11によって成立しました。例えばベトナムに工場がある場合等、ベトナムからカナダ・メキシコ・ペルーといった国へ輸出した場合もTPP11適用対象になります。下図に貴社の取引が該当する場合は是非TPP11が活用できないか検討ください。

出典:ジェトロ TPP11解説書

TPPの関税撤廃率

 関税撤廃率も下図の通り非常に高い水準ですので、今まで締結していたEPAよりTPP11を活用した方が関税率が低くなるケースが多いと予想されます。既に、TPP11以外のEPAを活用している場合であっても、貴社のお取引のあるHSコードにつき、現在活用しているEPAとTPP11を使った場合の関税率を是非比較ください。すぐにTPP11が安くならなくとも、将来的にTPP11がもっとも低くなる可能性は高いので該当年度だけでなく、譲許表(スケジュール)全体を比較ください。ちなみにTPP11の譲許表の期間は毎年1月〜12月です。一方、それ以外のEPAは4月〜翌年3月の場合があるのでそういった差異も注意してください。

出典:ジェトロ TPP11解説書

TPP11の工業製品の即時撤廃率と関税撤廃率

出典:ジェトロ TPP11解説書

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