【10分でわかる!!】関税率 実は種類がいっぱい!

【10分でわかる!!】関税率 実は種類がいっぱい!

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 実は関税率には種類がたくさんあります。まず、関税率には簡易税率と一般税率があり、一般税率には国定税率、協定税率(WTO税率)、EPA税率の3つがあります。よくEPA税率と比較される一般特恵税率は国定税率に含まれます。

関税率の種類

簡易税率
・携帯品、別送品
・少額貨物(20万円以下)

携帯品や別送品は海外旅行等で帰国するときのお土産にかかる関税です。参考までにアルコール飲料以外は一律15%です。また、20万円以下の少額輸入貨物は49に分類され、それぞれに税率が定められています。

一般税率
・国定税率(基本税率、暫定税率、特恵税率)
・協定税率(WTO税率)
・EPA税率

国定税率は国内法(関税定率法)で定められた税率で、基本税率、暫定税率、特恵税率の3つに分類されます。

以下、それぞれ説明します。

基本税率:関税率の基本であり、全ての輸入品に定められている。他の関税率の設定の基礎になるもの

暫定税率:ある品目について一定期間に限り暫定的に適用する税率

特恵税率:開発途上国からの輸入を促進する目的でさだめられている。

協定税率:WTO加盟国の原産品に対して適用される税率。WTO加盟国以外からの輸入であっても最恵国待遇によって、実質的にWTO税率と同一になることも多い。

EPA税率:EPAで定めれらた税率

関税率の優先順位

特恵税率が最優先される。

但し、EPA税率がある場合は低い方、同じ時はEPA税率が優先されます。

特恵税率が適用できない場合は暫定税率が適用、暫定税率が適用できない場合は、基本税率が適用となります。

但し、協定税率(WTO税率)と比較して低い方、同じ時は国定税率が優先されます。

結果的に、上記の「但し」以降が実務的に適用されることが多く、WTO税率やEPA税率を利用するケースが多くなります。

よく比較される一般特恵税率とEPA税率

日ペルーEPA
ペルーEPA税率≦一般特恵税率である場合、ペルー協定で定められた原産地証明書が必要。

日モンゴルEPA
モンゴルEPA税率≦一般特恵税率である場合、モンゴル協定で定められた原産地証明書が必要。

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