【10分でわかる!!】日EU EPA 「譲許表」の見方

【10分でわかる!!】日EU EPA 「譲許表」の見方

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・そもそも「譲許表」って何?

 譲許表とは英語でスケジュール(schedule)とも言われ、簡単にいうと「関税削減スケジュール」です。日本とEUは2019年2月からEPAがスタートしましたが、全部の産品がいきなりゼロにはなりません。毎年少しづつ下がってゼロになるものもあるし、毎年少しづつ下がってある一定の%で落ち着くものもあります(それ以上は下がらない)。あるいは、特殊なものとしては数年は一定の%を維持し、何年かたってから下がり始めるものもあります。

 ちなみに、日EU EPAの譲許表(スケジュール)には発効時(2019年2月1日)で即時撤廃される品目は記載がありません(原則)ので、記載がなければすでにゼロになっていると考えてください。

出典:日EU EPA ANNEX 2-A TARIFF ELIMINATION AND REDUCTION

日EU EPAの譲許表の要注意2つ!

【要注意1】日本とEUで対象期間が違う!!

日本とEUでは、1年目(1st year)、2年目(2nd year)、、、の期間が異なります

日本  1年目:2019年2月〜2019年3月
    2年目:2019年4月〜2020年3月
  以下同様に4月〜3月の周期

EU 1年目:2019年2月〜2020年1月
  2年目:2020年2月〜2021年2月
  以下同様に2月〜1月の周期

例えば、2020年2月6日は、日本では2年目です。EUでは2年目で同じですが、2020年4月1日は、日本は3年目ですが、EUはまだ2年目です。

上表の赤字で囲ったHSコード7614.10.00 はEUのスケジュールになりますので、2019年2月〜2020年1月までが5%で、2020年2月から4.0%です

ややこしいので注意ください!!

【要注意2】Category の見方もTPP11と違うので注意!!

上表のカテゴリーの見方もTPP11と違うので注意が必要です!

X  :関税削減・撤廃が約束されていない(残念、、、)

B5:6回の毎年均等な関税引き下げにより、6年目に関税が撤廃(ちなみにTPP11ではB5は「5回の毎年均等な関税引き下げにより、5年目に関税が撤廃」なので注意してください!!)。

R5(-50%):6回の毎年均等な関税引き下げにより、基準税率の50%分の関税が削減

EU10: 1〜7年目までは基準税率(Base Rate)を維持。8年目以降、4年にわたり均等(1/4ずつ、合計4回)に関税引き下げ。協定発効から、11年目に関税撤廃。こちらは、譲許表のHS4011.80.00(鉱業用又は産業用の車両及び機会に使用する種類のゴム製の空気タイヤ)だけなので、この定義は覚えなくても下の率のように下がっていくのかだけ頭に入れてもらえば問題ありません。

出典:日EU EPA ANNEX 2-A TARIFF ELIMINATION AND REDUCTION

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