【10分でわかる!!】日EU EPA イギリス離脱のインパクト!

【10分でわかる!!】日EU EPA イギリス離脱のインパクト!

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 ついに、2020年1月31日にイギリスのEU離脱が決定しました。2016年6月の国民投票から3年と7カ月。紆余曲折ありましたが、とうとう離脱することになりました。イギリスはこれからEUとの間で自由貿易協定(FTA)などについて交渉します。また、日本ともFTA交渉がスタートされるものと予測されます。

 今回の離脱には移行期間が設けられていますので、2020年12月31日までは現状のEUとの関係は継続します。ただ、期限までにFTA交渉で合意できなければ、「合意なき離脱」と同様の状況に陥ることになり、先行きはまだまだ不透明です。

貿易額からみるイギリスのEU離脱

2017年 貿易(輸出+輸入)の金額

EU全体     117,050億ドル  33%
(内イギリス  10,920億ドル  3%
日本 13,690億ドル   4%
世界  353,840億ドル  100%

イギリス離脱前 33 +4 = 37% 
イギリス離脱後(33−3)+4 = 34%

 イギリスがEUから離脱したとしても、依然として世界の貿易の3分の1を占める自由経済圏として、日EU EPAは存続します。従って、イギリスのEU離脱後も日EU EPAの存在の大きさは変わりません。

今後の行方は(確実編)

 2020年12月31日までは移行期間なので、現行の日EU EPAのルールがイギリスにも継適用されます。ただし、2021年1月以降は下記に注意ください。  

ケース1 イギリスからEUや日本へ材料を輸出している場合「原産材料」にならない!?

 2021年1月までに、イギリスはEUとEPAの締結を目指していますが、11ヶ月と期間も短く。交渉は難航することが予想されています。

 たとえ、EUとイギリスがEPAを締結できたとしても、日EU EPAから見ますと、イギリスは第3国になることには変わりありません。従って、イギリスからイギリス以外のEUや日本に材料等を輸出している場合、それらの材料は今までは「原産品」となりましたが、2021年1月からは「非原産品」となりますので、注意が必要です。

 上記に該当する場合は、改めて原産資格を確認する必要があります。

ケース2 イギリスに物流拠点がある場合は、「積送基準」に注意!!

 こちらも同様に、EUとイギリスがEPAを締結したとしても、日EU EPAからするとイギリスは第3国になりますので、イギリスに物流拠点があり、イギリスを経由してEUや日本に産品を輸送する場合、原産性を維持するためには「積送基準」を満たす必要があります。つまり、イギリスにおいて実質的な加工がなされていないこと、イギリスの税関の管理下にあることが要件として必要になります。

 また、積送基準を証明するためには、イギリス以外のEU加盟国や日本といった輸入国税関の要請に応じて、ThroughB/Lや非加工証明書を提出する必要があります。

今後の行方(不確実編)

EUとイギリスのEPA

 これから交渉されるEUとイギリスのEPAは、カナダ間のEPAと同じ内容を目指すといったイギリス首相の発言もありますが、まだどうなるかわかりません。ちなみに、EUとカナダ間のEPAはほぼ全ての関税撤廃を謳っています。また、可能性は低いものの協定が結ばれず、通常のWTO税率が課されるシナリオもゼロではありません。いずれにしましても今後の動向が注目されます。

日本とイギリスのEPA

 茂木外務大臣は記者会見で「離脱後のイギリスとの新たな経済的パートナーシップの構築に速やかに取り組みたい。TPP=環太平洋パートナーシップ協定へのイギリス加入の可能性を支援することなどを通じて、さらに強固な貿易・投資関係の構築を目指していきたい」と述べており、こちらもどのような動きとなるか注目していく必要があります。

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